2014年11月アーカイブ

さて、今日はお茶の見方「拝見の仕方」についてお話します!

お茶の品質を見るための「拝見」では、前回お話した「お茶を拝見する道具」を使って、お茶の香味などの内質、形状や色目などの外観(見た目の美しさ)を観察し、評価していきます。

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まずは「拝見盆」を使っての外観を見ていきます。

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外観を見る時のポイントとして、つやが有り透き通ったように見えるもの、形にゆがみが無くスッと伸びている物、葉がつぶれずにこまかくなっていない物が、優秀な技術で揉まれた美味しいお茶です。

こんな感じの茶葉です。この様に美味しいお茶は透明感があります。

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よく、緑色が濃く「あおい」と言われるお茶が、良いと言われます。しかしながら、実際には色よりも色沢が重要で、優秀な技術で揉まれた、優良な美味しいお茶はあくまでつやが有り、透けたように見える物です。

お茶だから透けては見えないのですが、「透けて見える」ように感じるお茶が良いお茶、美味しいお茶の指標になります。

次に、拝見盆の見本茶を手で触ったり、握ったりします。お茶の手触り感触などは品質鑑定の際には大きなポイントなので、茶葉を手に取り、茶の色、光沢、形状を見て行きます。ここでは、乾いているのに「しとり」を感じるもの、感触にガサつきがないものが優秀な技術で揉まれたお茶です。

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この際、拝見盆の底部に破砕した粉状のお茶が無いことが、重要な条件となります。

 

次に、審査(拝見)茶碗を使って内質、香味や水分の残り具合等を見て行きます。

荒茶の拝見の場合、4g(または3g)を「拝見茶碗」にとります。僅か4gなので、サンプリングの偏りがない様、見本茶全体を平均してとります。

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余談ですが、これは単純な作業ですが、私たちプロの指先は同じ見本茶から様々な「4g」を取り分けることが出来ます。

 

 

拝見茶碗のお茶に「熱湯」を注ぎます。「1 2 3 4…」とテンポよく数えながら、いつも一定のタイミングで湯を注ぎます。

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・沸騰した熱湯であること

・同じテンポで注ぐこと  この2点はこの内質の拝見には重要な条件です。

 

注いだら間髪入れず「すくい網」で茶葉そのものの香気を鑑定します。間髪いれないタイミングでしか発揚しない香気があるので、要注意です。

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ここではスッと鼻の奥に抜けて通るような香気を持つお茶が、優秀な技術で揉まれた美味しいお茶です。香りの種類を嗅ぎ分けるのではなく、香りの性質に注目しての鑑定が重要です。

同時に茶碗の中で開き始めた茶葉の様子を、観察します。出来るだけ葉がこまかくなっていないことが良い技術で揉んだ、美味しいお茶の品質を保証してくれます。

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またほぼ同時に「銀の匙」で拝見茶碗の茶をすくい、啜り飲みでお茶を口中全体に広げて味を鑑定します。

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ここでは香りと同じく、雑味が無く嚥下した後に「戻り香」が鼻に戻ってくるお茶が、優秀な技術で揉まれた美味しいお茶です。

甘味やうま味など、味のパーツに囚われ過ぎずに、戻り香まで含めたトータルの味わいを鑑定することが重要です。

最後に茶葉をよけて水色(すいしょく)を確認します。ここでも「水色」とは書いていますが、実際には色に囚われるのではなく、濁りが無く、透明であることが優秀な技術で揉まれた美味しいお茶です。とにかく透明感が大事です。

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見たいお茶を、拝見盆に空けてから最後までの一連の作業を、1分足らずでこなしていきます。一瞬にしてこのお茶の生い立ち、製造過程を見抜き、お客様に一年間変わらぬ品質でお届けするためにかかせない作業です。言い替えると、生産家が丹精して作ったお茶を活かすも殺すもお茶屋の「拝見」に掛かっている、ということになります。

 

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以上が静岡のお茶屋 葉桐の「お茶を見る 拝見の仕方」でした。

 

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今日は、前回の「葉桐の火入れについて」の際、最後に少しお話ししたお茶の「拝見」作業から、その道具についてご紹介してみます。

 

お茶屋がお茶を仕入れる際に行う「荒茶」の品質鑑定作業を総称して、「拝見する」とか「拝見にかける」と言います。その「拝見」に使う道具がこちらの写真です。

まずこちら、荒茶見本を入れる拝見盆と見本茶葉です。

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白い拝見茶碗と、もちろん茶葉

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すくい網と匙

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必要があれば急須

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それから、熱湯も忘れてはいけません。

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しゅんしゅん沸いている無味無臭な熱湯、そして薬缶も大事なアイテムです。このように使う道具は、いずれも簡単な道具ばかりです。

 

拝見での主役は、お茶の葉と、五感。人間の五感、“視覚” “触覚” “嗅覚” “味覚” “聴覚”をフルに活動させて、お茶の香味について様々な鑑定を一瞬のうちに済ませます。

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ポイントは、ここでの五感は全て“香味の鑑定”に使うということです。目で見たお茶の形状や色も、手触りも、お茶を手に取った時のかすかなお茶がすれる音も、全ては「香味」の見極めのための情報なのです。

以上、静岡のお茶屋 葉桐の「拝見に使う道具」についてでした。

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拝見の方法や、その時に主役である五感については、また改めて、次回ご紹介させていただきます。

 

さて、今日はお茶の「乾燥・火入れ」について考えます。

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先日お届けしたブログ、「葉桐の仕上げ」の中でも書いた「火入れ」について簡単に書いていきます。

ご存知の様に静岡のお茶は一部の番茶類を覗き、5月~6月に一年分のお茶が収穫されます。そのお茶を一年通じて美味しく飲んでいただき、安定した美味しさ(品質)でお届けするために、荒茶に含まれる余分な水分(5~7%)を、「乾燥」させることで取り除いていきます。

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このとき乾燥のついでに、お茶を焙煎することで香味を変性させる作業を、茶業界では「火入れ」と呼んでいます。

畑で栽培した茶葉を蒸して揉んで「荒茶」にするときに取り切れずお茶の中に残してきた余分な水分をとる作業が「乾燥」で、その延長線上にあるのが「火入れ」です。

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乾燥も火入れも「荒茶」が持つ余分な水分を上手く活用することで、様々な作業結果が得られるわけです。もちろん仕上げでの磨き方によっても作業結果は異なってきます。

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抜くのか、蒸らすのか、焼くのか、お茶の状態や商品特性に合った乾燥・火入れを見極めるには、お茶をどれだけ見てきたか、それもプロの目で見てきたのか、が重要になってきます。

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当社では、お茶の持っているものをしっかり引き出して、最高の状態でお客様にお届けするために、荒茶それぞれに最適の乾燥・火入れをします。

以上、静岡のお茶屋 葉桐の「火入れ」についてでした。

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それぞれに最適な火入れをするために必要な、荒茶の特性を見抜く「拝見」、お茶の鑑定については、またの機会にご紹介します。

今日は葉桐の「仕上げ」についてご紹介致します。

「農産物」であるお茶の「生葉」を、生産家の工場で蒸して、揉んで、農産物の単純加工品「荒茶」にします。

こんな生葉を蒸して、揉みます。

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揉んでいる様子です。静岡のお茶工場です。

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これが揉み上がった「荒茶」です。

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ここまではお茶も「農産物」です。

 

この「荒茶」を「仕上げ」ることで「加工食品」としての商品「お茶」を作り、お客様に年中美味しいお茶をご利用いただけるようにするのが、私たち葉桐のような産地お茶屋の仕事です。

では、その「仕上げ」で、いったい何をやっているのでしょうか?世間の一般的な仕上げに対する考え方は、「不揃いな荒茶の形状を整え、見栄えを良くする」となるようです。結果は次の写真のように、よく売られている「こまかいお茶」になってしまいます。

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葉桐では「仕上げ」について、まったく違う見解を持っています。

それは、「生産家が作った荒茶の良さを最大限に引出、お客様に美味しく飲んでいただける様にすること」で、形を整えることではない、と。そのために、次のような考え方で仕上作業にあたります。

1、畑で混入するお茶以外の植物の葉などを取り除く。

2、一年に一度しか取れないお茶を、年間通じて同じ品質でお使いいただくために、劣化しやすいお茶の部品を取り除く。

3、同じく品質を維持するために、乾燥機を用いて余分な水分を取り除く。

この様に私たちお茶屋での作業は、全て「取り除き、磨く」作業です。

一般的な仕上げの目的「形を揃えること」は、お茶の味わいを良くするために必要な作業では無いと考えています。

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これが葉桐の仕上げ茶です。大きく長いまま、お茶を切断することなく磨きます。

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これが取り除いた棒茶や粉茶(軽い葉)です。

以上、静岡のお茶屋 葉桐の「仕上げ」についてでした。

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「お茶は畑で作る物」、この言葉のもと、生産家と共に今日もお客様から「美味しい」と言っていただける「お茶」を追及してまいります。

 

誰でも出来る簡単ほうじ茶! くきほうじ茶を作ってみよう。
 
ということで、今日はほうじ茶の作り方について、お話してみます。
 
まずは、ほうじ茶について
ほうじ茶には大きく分けて「葉ほうじ茶」と「くきほうじ茶」があります。これは単純に原料が「葉」であるか「くき(棒茶)」であるかの違いです。「ほうじ茶」と言うときは、「葉ほうじ茶」で有ることが一般的なようです。一方「くきほうじ茶」は地域よって呼び名がかわり、「棒ほうじ茶」と呼ばれたり、北陸では「加賀棒茶」とも呼ばれています。さらに特定のある地域では、ほうじ茶のことを「番茶」と呼ぶこともあります。
 
今日は「くきほうじ茶」(棒焙じ茶、加賀棒茶)を作ってみます。
まずは、用意するものは次の4点です。
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1、まずは原料:上質な茎(棒)茶ほど、ほうじ茶の原料に適しています。
 
 
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2、焙烙:お茶を炒る専用の道具です。
3、熱源:家庭用のガスコンロがちょうど適しています。
4、お皿:炒りあがりを冷ますのに使います。(このブログ内の写真では、お盆を使っています)
 
では、さっそく炒ってみましょう。
その前に、ほうじ茶を作る(炒る)際のポイントは次の6つです。
1、炒りだす前に焙烙をウオームアップ、弱火で3分以上温めてください。
2、原料の投入は「サッと」。時間をかけてしまうと「ムラ」になりやすいです。
3、1回に炒る原料は15gほどが適量 少ないと焦げやすく、多いとムラになりやすくなります。
4、強火にし原料を投入したら、焙烙をしっかり振り続けること。止めてしまうと焦げる原因になります。ふり幅の目安は20~25cmです。コンロからやや浮かせて振ります。
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こんな具合です。
5、約30秒ほど、狙ったほうじ茶の色より、やや薄い色になったら大きな皿上げます。上げた後にほうじ度が進みます。
6、上げたらそのままにせず、右と左のお皿を行ったり来たりさせて冷ましてください。
 
 
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左から炒る前の「原料」、中間、炒りあがりです。ぺたんと平たくなっていた茎が、炒ることで丸い文字通り茎の状態に膨らみます。
 
 
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一枚目の写真「原料」と比べてみてください。こんなにふっくらと、こんがりと炒りあがりました。
原料をお茶の葉にすれば「ほうじ茶」ができます。また、煎茶などの粉を炒れば「ほうじ粉茶」が出来ます。原料のくきや葉、焙烙については葉桐のHPをご参照ください。
 
 
 
 
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以上、くきほうじ茶の作り方、静岡のお茶屋 葉桐 でした。
 
焙烙、原料茎茶など参照ページ。ご利用お待ちしています。
 
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